大排気量空冷OHV/V型ツイン
伝統的に大排気量空冷OHV/V型ツインエンジンは、ハーレーダビッドソンの最大の特徴となっています。
他にハーレーのシリーズとして、水冷4ストロークDOHC4バルブV型ツインエンジンのVRSCシリーズがありますが、他はほとんど空冷OHVのV型ツインエンジンを積んでいます。V型ツインエンジンはハーレー独自の鼓動をもたらし、大排気量空冷OHVでトルクを稼ぎます。
なぜ古い形式であるOHVにこだわるのか。OHC化で高性能化できてもハーレーのファンはそんなものは望んでません。
エンジンを中心とした見た目のデザインはハーレーの大きなアイデンティティですが、OHC化することでその見た目も悪くなります。
そしてOHC化で整備性も煩雑になるため、多くのファンがやりたがるメンテナンスが容易にできなくなります。他に部品数は増えます。
重心は上がります。そして何よりOHC化で同社の伝統を覆してしまいます。
大排気量OHVエンジンは、低回転高トルク型のエンジンであり、大排気量高トルクのエンジンでゆったり余裕を持って走らせるスタイルに向いています。そのフィーリングが大きなアイデンティティになっているため、OHC化して高回転化する意味もないわけです。